無為無常

思い付いたまま適当なことを書き殴ります。あくまでも個人の考えであり間違ってることも多々あると思われます。

ファフナー・私からあなたへ

17話目まで見返したのでそこまでの感想を。

まず、事前知識として冲方の「SFは第一人称(わたし)、第二人称(あなた)、第三人称(みんな)と来てさらに第四人称(人類)があるのを教えてくれる」というのを頭に入れておく必要がある。

その上で前日譚であるright of leftがまず、フェストゥムが第一人称のわたしを手に入れる物語でありその結果として代謝能力を手に入れた話であると考えるとファフナーシリーズがフェストゥムから始まった物語であるとわかる。

そのため総士(フェストゥム)と一騎(人類)は全く会話もなくだいたいが総士の自問自答である。

そしてその自問自答の結果本編へ行き総士から一騎へと対話を試みることになる。

前半は一騎(人類)がわたしを手に入れる話ということになるが一騎のことがしっかりと書けなかった結果、影の薄い必要な情報すら視聴者に伝えていない人物となってしまった。

本来、書くべきことを書いていればカノンを通して視聴者に人類軍とはどういう物かが伝わるはずであったし命令に従うカノンが思わず漏らした一騎への疑問は総士へ思わず疑問を口にした一騎と重なり一騎がなりたくない!と島を出た先がまさになりたくない姿しかなかった世界ともっと話が広がり一騎の行動の理由がわかりやすいものになるはずだったし島に戻る理由も非常に納得のいくものになっていたはずだ。

今の状態でもわかるにはわかるけど何とも弱い。本当ならもっとも盛り上がったろうと思えてならない。

そしてその上でカノンとの自爆阻止のための対話が映えるはずであったし思わず最低だお前!と口に出したのも納得のいくものと視聴者は腑に落ちるはずであった。

一騎の自問自答により第一人称から第二人称へ移行したことによりカノンと対話というのも納得だしカノンは視聴者の今までの話の代弁となる。

そこからいくと自問自答の末に物語全てが変化してみんな選び直させたのもまさにここから話は変わります!とアナウンスと言える。

フェストゥム自身もイドゥンとミョルニアを通して自問自答しているし遠見千鶴も刈谷との会話は自問自答と言える。

ファフナー前半はまさに第一人称の話で真矢は母親という役割に徹して父親と子どもの仲裁に回っていたのも納得の話。

こうしてみると改めて一期のリメイクをしてほしくなるけど多分ないだろうなぁ。

そしてbeyondがフェストゥムの話になるのも一旦終わらせるに当たってフェストゥムに戻す必要があったからとわかる。