惡の花
物凄いぶっ飛んだ話だった。
思春期の危うさと鬱屈をここまで真っ正面から書くというのはなかなかできることじゃない。
よくわからない部分も多々あるけど人間ってそういうものだとも思うしそういう意味では非常にリアルな作品と言える。
自分自身が鬱屈していて色々と向き合えていなかっただけにわかるのは10代の若者に読んでほしいと思う反面本当に読んでほしい人とか読んだ方がいい人には反発されるだけだろうなというのもわかる。
大人になら相手の反応で付き合えるかどうかの判断のできる作品というのもなかなかないので貴重だ。
どういう物であれきちんと外に出せて表現できるのもやったことに対して向き合うのも大切だ。
春日はその両方をきちんとこなせて凄い。最後、理想の未来を夢で見ていて実際のところはどうなるかはわからない。わからないけどだからこそ理想に向けて頑張るしたとえ実現できなくても乗り越えられるだろう。
逆に中村さんは色々とはっちゃけてはいたけどどんどん溜め込んでそうで春日と会ったことも特にどうということもなく変化を起こしてなさそうなのが。
ラストの中村さん目線からも病気だなぁとわかるだけに余計心配に。
アニメと映画もあるようだけど気にはなるけど見ないだろうなぁ。漫画で完成されてるだけに見ても幻滅しかしないとわかるだけに。
こんなとんでも作品を映像化しようというのだからどれだけ弾がないかがわかる。
ネタは粗方尽きたから後は描写を変えていくしかないって話もあるしそれだけ苦労してるのはわかるけど。